プロによるダンス&音楽公演
プロによるダンス & 音楽公演
 フォーラム・イベント

 未完成交響曲名古屋組曲
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  2000年12月8日(金)午後7時 -8時 フォーラム I
協力:  スクール・オブ・ハードノックス、ダグダ・ダンス・カンパニー
振付・構成:  中馬芳子
出演者: <スクール・オブ・ハードノックス>
  中馬芳子(ダンス)、ジョディ・メルニック(ダンス)、ロバート・ブラック(コントラバス)、
  マーク・ベネット(ピアノ)、ニッキー・パライソ(ピアノ・歌)
  <ダグダ・ダンス・カンパニー>
  オルウェン・グリンドレー(ダンス)
  <アスカ・ストリングス・プロジェクト>
  金子飛鳥(ヴァイオリン)、高橋香織(ヴァイオリン)、丸山明子(ヴァイオリン)、
  塚本弥生(ヴィオラ)、橋本歩(チェロ)
  <ファースト・ステップス・ダンス・カンパニー>
  高橋香澄、樋口信子、伊勢花子
  <名古屋ダンサーズ>
  山田珠美、伊藤ふき代、中沢礼子、寺西愛、山下恵美、伊藤美穂、加藤志和、ダンバラ照和、
  沼田真、野田さとみ、吉田まどか、長谷川哲士、大森大介
  <一般参加者>
  161人(年齢6歳 -73歳:男性19人、女性142人)

美術館や劇場などの館内施設を繋ぐ巨大な吹き抜け空間「フォーラム」をはじめ、愛知芸術文化センターの オープンスペースを会場として行う無料の公演が、「フォーラム・イベント」である。公共空間での芸術の可能性を探るとともに、 通りすがりの人たちを含めより多くの人に楽しく芸術を鑑賞してもらうという趣旨で、開館以来1年に1-2回のペースで開催してきた。

今回は、同時期に愛知県美術館で開催されている「アメリカン・ドリームの世紀」展に関連し、1960年代後半から70年代にかけて ニューヨークの街で頻繁に行われた、プロのダンサーではなく普通の人々が参加するパフォーマンスを、再現ではなく、新しく今の 時代に合わせて創り出そうとした。一般から募集した約160人の出演者が、会場となるフォーラムで簡単なダンスを行い、国内外から 参加したダンサーや音楽家とともに、皆でフォーラムを埋め尽くそうと試みた。この催しはまた、参加してもらうことにより、鑑賞とは 異なる点から一層の芸術・文化の普及啓発に努めるものであった。

パフォーマンスの最初の15分が一般参加者の出演シーンで、続いて45分のプロのダンサーおよび音楽家による公演が行われた。
一般参加者は2回の練習に参加できることが条件で募集を行った。公演全体の構成・演出および一般参加者の指導を行った中馬芳子は、 簡単な動作から次第に複雑な動きへ振りを巧みに移行させていきながら、単にダンスの振付というよりも、筋肉と骨の動きを連動させて 身体の動きを作り出すこと、リズムを感じること等、ダンス・音楽の両方の基本に触れる内容を体感できる指導を行った。

この一般参加者をリードし、プロのパフォーマンス・シーンにも出演したのが、名古屋近郊在住の13人のダンサーたちで あった。ボランティアでの出演だったが、彼らにとっても、国内外から集まった一流のダンサーや音楽家と共演する機会を得て、 また一般参加者に振付を教えるという役目を負ったことにより、今回の体験は貴重な経験となったようである。

一般参加者によるパフォーマンスは、2階から8階までのフォーラムの回廊やスロープにズラリと並んで行われた。指揮をしたり、 順に手を挙げて波を作ったり、拍手、欄干を指揮棒で軽く叩く等、小学生から高齢者までどの演者にとっても簡単で、しかも一斉に 行うことで観客に対しては印象深く見せる振付だった。これまでのフォーラム・イベントでも、吹き抜けの高さを活かす使い方が 様々に工夫されてきたが、今回はあまりにも単純かつ明快な方法でありながらまだ誰も行っていなかったこれらの方法が初めて、 しかも非常に効果的に取り入れられた。

後半のプロによるダンス&音楽の公演は、文字通りダンスと音楽が混在したパフォーマンスであった。音楽家も楽器を弾きながら 身体を動かしダンサーたちと戯れる。ダンサーは音楽の一部として、指を鳴らしたり、掛け声を掛けたりする。曲もブルースあり、 タンゴあり、バラード調ありで、オープンスペースでの無料パフォーマンスにふさわしく、文句なしに楽しめる内容であった。

(藤井明子)

中馬芳子
 中馬芳子

一般参加者のワークショップ
 一般参加者のワークショップ

一般参加者のワークショップ
 * 一般参加者のワークショップ

一般参加者によるパフォーマンス
 一般参加者によるパフォーマンス
フィナーレ
 フィナーレ
プロのアーティストによるパフォーマンス
 プロのアーティストによるパフォーマンス

これまでに開催したフォーラムでの催し
フォーラム・イベント インド古典音楽の調べ
  1993年6月21日(金)16:30-17:30 フォーラムII(地下2階)
中川博志(バンスリ)、さくらいみちる(タブラ)、津谷陽子(タンブーラ)
フォーラム・イベント モンゴル民謡×ヴァイオリン
  1994年1月29日(土)14:30-15:30 フォーラムII(地下2階)
伊藤妙子(モンゴル民謡)、澤民樹(ヴァイオリン)
フォーラム・イベント
  1995年7月25日(火)17:45-20:30 フォーラムII(地下2階)-フォーラムI(2階)
浜島嘉幸(身体表現)、アンサンブル・ゾネ(モダンダンス)、マコ・テンポックス+α(音楽)、風物魂振(サムルノリ)、李惠京(モダンダンス)+金大煥(パーカッション)+渡辺香津美(ギター)
フォーラム・イベント
  1996年3月30日(土)19:00-20:30 フォーラムI(2階-4階)
角正之(ダンス)、野々村明子(ダンス)、水野みか子(作曲)ほか
ライティング&パフォーマンス「劇場の入口=出会いの場」
  1996年9月9日(月)19:00-20:30 フォーラムI(2階-8階)
エモーショナル・アワ(音楽)、佐藤典子舞踊団(モダンダンス)、少年王者舘(演劇)、石丸だいこ、珠水、久保則男
アート・アラウンド・プロジェクト1「舟の丘、水の舞台」
  1996年9月24日(火)19:00-20:30 フォーラムI(2階-4階)
今堀恒雄(ギター・作曲)、斎藤徹(コントラバス・作曲)、吉野弘志(コントラバス・作曲)、米井澄江(振付)、五井輝(舞踏)、美枝・コッカムポー(ダンス)、大木裕之(映像)ほか
クローム&クローン パフォーマンス
  1997年2月1日-11日 全館オープンスペース - セントラルパーク地下街
クローム(ストリート・パフォーマンス)ほか
アート・アラウンド・プロジェクト2「コラボアート『環』」
  1997年10月7日(火)15:00-20:30 フォーラムII(地下2階)-フォーラムI(10階)
山口勝弘(演出)、IKIF(映像)、今堀恒雄(作曲・ギター)、米井澄江(振付)、スー・ヒーリー(振付・ダンス)ほか
アート・アラウンド・プロジェクト3「コラボアート『縁』」
  1998年10月20日(火)16:00-20:00 全館オープンスペース
山口勝弘(演出)、IKIF(映像)、今堀恒雄(作曲・ギター)、米井澄江(振付)、スー・ヒーリー(振付・ダンス)、能美健志(振付・ダンス)ほか
フォーラム・イベント 音とダンスのコラボレーション 2days
  1999年11月26日(金)18:00-18:30 フォーラムII NHK側(2階)
11月27日(土)17:30-18:00 美術館前(10階)
フリッツ・ハウザー(ドラム)、安倍圭子(マリンバ)、武元賀寿子(ダンス)、丹野賢一(身体)
撮影*:萩原幸成、その他全て:南部辰雄


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