ケイ・タケイ
ケイ・タケイ
  裸足の工房 with Dance

  ケイ・タケイ ダンス・ワークショップ
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  2001年1月26日(金)、27日(土)  愛知県芸術劇場大リハーサル室
  講師:  ケイ・タケイ
  協力:  アンクリエイティブ

「裸足の工房with Dance」では、「誰もが自由になるために」をキャッチフレーズとして、全ての人を対象に 開かれたダンスの体験型ワークショップを行っている。今回、ワークショップ・リーダー(講師)には、1960年代からダンス界の 王道ともいうべきニューヨークで活躍した数少ない日本人のひとりであり、日本人として独自の身体表現を追求し続けている舞踊家、 ケイ・タケイを迎えた。
ケイ・タケイは2日間に渡り、ダンスは踊るために鍛錬された身体の持ち主だけのものではなく、日常生活の些細な動きそのものが 即興のダンスであるということを念頭にプログラムを行った。

まずは他人の動きを真似てみる。そして自分の動きたいように動いてみる。しかし、初心者はやはり、「自分の好きなように動いて」と 言われても躊躇してしまうため、パートナーから身体の一部を離さないで動く、または自分の体内を絵で表し、それを実際に身体を 使って表現してみる・・等、動きを導く対象を与えたうえで、各々が自然に身体を解放させることができるような手段を取っていった。 「今まで踊ったことなんてない」「どうやって動いてよいのかわからない」と言っていた参加者たちも、次第に自分の動きに心を、 または心に動きを委ね、思うままに自由に踊り出した。即興の動きを連続させることで踊りが生まれるということを、身をもって理解し、 大きな喜びを見出しているようだった。

ワークショップ風景
 ワークショップ風景

ワークショップ風景
 ワークショップ風景

2日目には、グループによる作品の創作、発表が行われた。自らの動きを積極的に作品に取り入れ、そして相手の動きと 融合させ創作していく過程に、参加者のひとりひとりが心身を解放している様子がよく伺えた。
参加者は、舞踊経歴も多様ならば、年齢も高校生から68歳までと様々であった。舞踊を拡げるという目的もさることながら、人間同士の コミュニケーションが無機質化している現在において大いに意義のある催しであったといえよう。

(半田真美)



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