アマンダ・ミラー
アマンダ・ミラー
  アマンダ・ミラー  ダンス・ワークショップ
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  2001年2月27日(火)、28日(水) 愛知県芸術劇場大リハーサル室
  講師:  アマンダ・ミラー
  協力:  松山市総合コミュニティセンター

ダンスを体験することから一歩進んで、ダンスのテクニックや表現手法を身につけ、 さらに自らの表現方法を探るためのワークショップ。愛知県は日本でもダンスの盛んな 地域のひとつだが、その手法の多くは古典バレエに限られ、最新のダンスを学ぶ機会は 少ないのが実情である。しかし世界的にはバレエとモダンダンスの垣根が崩れ、 バレリーナの登竜門ともいわれるローザンヌ・バレエ・コンクールでも、 コンテンポラリー部門が重視されるようになってきた。

そこで、今回は、モダンダンスの本場であるアメリカからドイツに渡り、世界的にも 最先端の表現を追及しているフランクフルト・バレエ団で、芸術監督のウィリアム・ フォーサイスの片腕として活躍していたアマンダ・ミラーを迎え、世界最高の芸術表現に 触れる機会を提供した。レベルについては、コンテンポラリー・ダンスの経験が2年以上と いう人のためのアドバンスコースと、他ジャンルの舞踊経験者でコンテンポラリー・ ダンスの経験が2年未満の人のためのビギナーコースの2コースを設けた。両コースとも、 とても密度の濃い充実した内容であり、また始終和やかな雰囲気で行われた。

ワークショップ風景

ワークショップ風景
 ワークショップ風景

ワークショップは、まず身体の各機能を意識するところから始まった。 自分をひとつの建築物と想定し、背骨が頭の天辺から突き抜ける感じを意識する。 骨盤から地面に向かって脚が落ちていることを意識して立つ。そして自分の中で萎縮した ような動きではなく、常にまわりの空間を意識して動く、そのために周りをよく見る。 これらすべての点を意識しつつ、今度は床に碁盤の目があると想定して動いてみる。 身体の一部を延ばし、その方向に向かって自分の動きの方向付けをする。 誰かとぶつかったときは、その空間をシェア(共有)する。すると、初めはぎこち なかった参加者の動きが、紛れもない「コンテンポラリー・ダンス」の動きになってゆく、 その様子がはっきりと見て取れた。

ミラーは、「意識(awareness)」という言葉を常に用い、技術や形よりも、 「自分」と「空間」に対する意識が大切であると話した。「このワークショップにおいて 私は、踊りの技術を教えるのではなく、踊り手として、もっと奥深くにあるものを理解して もらいたい」という講師の思いが、最初から最後まで一貫していた。参加者も、この考えを きちんと受け止め、奮闘しながらも自分たちの動きが徐々に洗練されてゆく様子に、 「こんな踊り方もあったのかと感動した」という声もあがったほどであった。
ミラーの教えることを全て習得するには2日という期間は不十分だろう。 しかしながら参加者からは、今回のワークショップで学んだことを今後の自分の踊りに 繋げていきたいという声が多く聞かれた。その点で今回のワークショップは大きな役割を 果たしたといえよう。

(半田真美)

撮影 : 南部辰雄


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