オリジナル映像作品第2弾

   『T−CITY』 完成記念上映会
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1993年4月27日(火)〜5月5日(水)  ビデオルーム
<アンコール上映会>
1993年6月18日(金)〜6月20日(日)  ビデオルーム
『T−CITY』は、平成4年度制作した『シンボル映像』(作・岩井俊雄)に引き続く、 愛知芸術文化センター、愛知県文化情報センター企画による「オリジナル映像作品」の 第2弾である。同時にまた、世界的に活躍する舞踊家・勅使川原三郎が自ら監督・撮影・ 美術・編集を手掛けた記念すべき第1回映像作品に当たる。

テーマは、文化情報センターが自主事業のなかで追求してきた「身体」を設定。 作品は、勅使川原の最もべ一シックな方法の一つ、身体や物質が音や空気に溶け入り 未経験の質的変化を呼び起こしてゆくというコンセプトが、ダンス作品で展開してきた 表現をべースに、映像の世界において鮮烈かつ斬新に実現されたものとなっている。

水平線と垂直線によって構成された世界に捕らえられた身体や、空気に溶け入り、 出現と消失を繰り返し、物理的な束縛から解き放たれてゆく身体など、この作品の かつてない表現は、映像芸術の新しい可能性を切り開くとともに、新たなる身体観、 世界観の提示としても高い評価を得た。

4月27日から5月5日まで「完成記念上映会」として公開後、観客のリクエストに応える形で 「アンコール上映会」など館内では都合3つの催しのなかで再上映した。 また、館外でもエーロスペースが企画した特集「ダンスに捧ぐ」や、スイス・ロカルノの ビデオアート・フェスティバルなど国内外、多数の上映機会を得ている。

(越後谷卓司)


Photo:Martin Richardson

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