オリジナル映像作品第3弾

  『トワイライツ』 完成記念上映会
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 『トワイライツ』完成記念上映会
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1994年3月27日(日)、29日(火)  アートスペースA
<トークショー>
1994年3月27日(日) アートスペースA
出演者: 天野天街(監督)、石丸だいこ(主演女優) / 司会: うにたもみいち(演劇評論家)

オリジナル映像作品の第3弾。監督は、名古屋に拠点を置く劇団「少年王者舘」の主宰、 劇作家・演出家の天野天街が担当、彼の第1回映像作品となるものである。 引き続きテーマとして「身体」を設定、身体表現に携わるアーティストを登用し、 映像表現の可能性をこれまでと違った角度から照らし出そう、というねらいも前作 『T-CITY』を継承するものである。

『トワイライツ』では、人間にとって避けては通れないもの、人間の「身体」が抱える 最大の事件であり、最後の物語ともいうべき「死」が取り上げられ、天野独特の詩的、 幻想的な感覚によって、独自の解釈による斬新な表現がなされている。 作品は「トウヤ」という名の少年(演・石丸だいこ)を主人公に、彼の「死」の瞬間に 脳裏に浮かぶ人間の一生の様々な「情景」を描く、という発想から出発している。

撮影は、秒間18コマを基準とし、映画初期のスラップスティック・コメディのリズムに 近いものを生み出した。また画面は、大正期、あるいは昭和30年代を思わせる様々な 装置が実景の中に配置され、どこか懐かしい、ノスタルジックな雰囲気を醸し出す。 そして、そこに死を連想させるカットが短くインサートされると、一瞬、凍りつくような 恐怖を感じさせもするのである。

地元制作の作品ということでも大いに話題となり、完成記念上映会では記録的数字の 観客が集まった。

(越後谷卓司)




Photo : 羽鳥直志

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