パブリックアート
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<データベースの構築>
公共空間の芸術作品(野外彫刻など)の作品情報(文字・写真)と作家情報を、 コンピューター端末(アートプラザ・アートライブラリー)で公開。
平成5年度までに、全国約2200件の作品データを集積。

<関連企画>
パブリックアートをめぐるレクチャー&ディスカッション アートスペースE、F
1.  「パブリックアートの転機−ミュンスター・立川の例を中心に」
1993年8月6日(金)  講師=北川フラム(アートプロデューサー)
2.  「都市のアートスケープ−芸術的景観の創出に向けて」
1993年9月10日(金)  講師=今井祝雄(造形作家)
3.  「パブリックアートに要求されているもの/が要求するもの」
1993年10月15日(金)  講師=岡崎乾二郎(美術家)
4.  「"公共芸術"の理念と現実−リチャード・セラの事例を手がかりに」
1993年11月12日(金)  講師=新田秀樹(美術評論家)

現代の都市環境と芸術導入の現況を把握・検証し、芸術における公共性を問うこと。 さらには、新たな芸術的環境の創出に寄与すること。これが、パブリックアート事業の 理念である。

平成3年度から開始された調査は、公共空間に設置された造形作品を対象とし、 美術作家からの情報提供と、重点的な現地調査を中心に進められ、平成5年度までには、 約2200作の作品情報を公開するに至った。しかし、野外彫刻を中心に増加したわが国の 公共空間の造形作品の多くは、本質的な意味での"公共性"を獲得しているとは言いがたい 状況である。この問題がより明確に意識され、作品に内在する公共性の質と設置背景との 相関を検証することが、パブリックアートの新たな展望を示唆するはずである。

今後の課題は、こうした視点においてデータベースが充分に機能するよう、質量相まった 整備をすることであり、さらにその考察を深めていくための普及事業(講座・展示)の充実を 目指すものである。

(高橋綾子)

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