AAC オリジナル映像作品第7弾

   前田真二郎監督 『王様の子供』
前へ 自主企画事業報告書 > 1997年度 > AACオリジナル映像作品第7弾 次へ
前田真二郎監督 『王様の子供』  ( 1998年、40分、カラー、サウンド、16mm )

企画: 愛知芸術文化センター /  制作: 愛知県文化情報センター
監督・脚本・編集: 前田真二郎 /  エグゼクティブ゙・プロデューサー: 越後谷卓司
撮影: 前田真二郎、高嶺格 /  音楽: 原神玲 /  衣装: COSMIC WONDER
出演: 高嶺格、早川真里、岩田知子、前田行紀、田中真由美
協力: 池上史、木村隆志、Cafe Doji Kyoto /  機材協力: 国際情報科学芸術アカデミー
オリジナル映像作品作家選定委員: とちぎあきら、竹葉丈、森岡祥倫、平野勇治
「オリジナル映像作品」は、愛知芸術文化センターが1年に1本のペースおこなっている 実験的な映像作品の自主制作プログラムです。 制作に当たっては、愛知芸術文化センター内の映像装置、施設での上映はもちろん、 館外でも上映可能なクオリティの高いものを目指しています。

これまでに制作された作品はいずれも、担当する監督の個性が反映されたユニークな ものであり、「第41回オーバーハウゼン国際短編映画祭」(1995年、ドイツ)及び 「第44回メルボルン国際映画祭・短編部門」(1995年、オーストラリア)で グランプリを受賞した『トワイライツ』(1994年、監督:天野天街)や、 「山形国際ドキュメンタリー映画祭 '97」の国際コンペに招待出品された『3+1』 (1997年、監督:大木裕之)など、国内・外の映画祭、企画上映会で多くの上映機会を 得ており、高い評価を受けています。

このシリーズでは、現代の思想、芸術などの領域において注目を集めている「身体」を メインテーマに設定しており、21世紀を間近に控えた現代を反映し、 また同時代的な共感を得るような、斬新かつ独創的な作品の制作を目指しています。

シリーズ最新作となる平成9年度制作の第7弾『王様の子供』は、新進の若手映像作家・ 前田真二郎が監督を担当、テーマ「身体」についての独自のコンセプトを提示するとともに、 映像表現の新たな局面を切り開くものといえるでしょう。 なお、この作品は、1998(平成10年)4月24日より開催する「第3回アートフィルム・ フェスティバル」での初公開を予定しています。
(越後谷卓司)





身体なき王様につくられた「子供」は、 不老不死の身体と全ての言葉を与えられているらしい。 解らないことがあれば調べることが可能であるようだが、 その答が本当のことなのかは判断できない。 「全ての言葉」を知っていても「子供」には知識がないに等しい。 「子供」は、自らが生まれるまでの何世紀もの歴史を読み解いていきながら、 やがて自分をつくった王様について考えを巡らしていく。
前田真二郎

前へ このページのトップへ 次へ