パブリックアート データ・ぺ一ス
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公園や街角などの公共空間に設置された野外彫刻などの芸術作品(パブリック・アート)
を対象として、平成2年度からデータベースの構築に取り組み、9年度末時点で
約3,160件のデータを整備した。このデータベースは、作品の設置状況のわかる写真と、
作品と作家の情報からなっている。
近年のパブリック・アート設置事業は、再開発や道路整備、あるいは商業区域の
活性計画などと共に進められることも多く、90年代の目立った動向といえる。
9年度の調査でも、愛知県内と関東地方において実施された、次のような計画的な
設置事業を対象とした。
- 岩倉市シンボルロード"音のアート"(愛知県岩倉市)
- 今池ブロードウェイ・パブリック・アートプロジェクト(愛知県名古屋市)
- ゆめおおか・アートプロジェクト(神奈川県横浜市)
- 東京国際フォーラム・アートコレクション(東京都千代田区)等
こうしたパブリック・アート・プロジェクトでは、それまでの野外彫刻が、
地域や住民と無関係に、むやみに増えてきたことへの反省が意識されている。
作家の選定理由や、作品のテーマを明確にしたり、あるいは作品制作の過程で
住民とのコミュニケーションを図るなど、作品が地域や住民に、受け入れられていく
ことが重視されているのである。
(高橋綾子)
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