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今年度の戯曲賞公演
第20回AAF戯曲賞受賞記念公演
『リンチ(戯曲)』
戯曲:羽鳥ヨダ嘉郎
演出:余越保子
公演日:2022年11月5日(土)~6日(日)
会場:愛知県芸術劇場小ホール
演出:余越保子
公演日:2022年11月5日(土)~6日(日)
会場:愛知県芸術劇場小ホール
大賞
※2024年度以降に、愛知県芸術劇場小ホールでの上演を予定しています。
特別賞
審査会レポート
一次・二次審査会の内容をPDFでご覧いただけます。
二次審査通過作品
二次審査の結果、5作品が通過いたしましたのでお知らせします。
各リンクより、戯曲がPDFでご覧いただけます。
一次審査通過作品
一次審査の結果、12作品(応募総数:91作品)が通過いたしましたのでお知らせします。
募集期間
2022年6月1日(水)〜7月31日(日)
審査員からのコメント(募集時)
言葉の力って何だろう。物語の力って何だろう。戯曲の力って何だろう。昨年、AAF戯曲賞に応募された100本以上の戯曲を読み、審査会をしながら考えていました。一つだけの答えはないのでしょう。それぞれの作家の戯曲と対面して他の審査員の方たちと話をする中で様々な角度から言葉の力、物語の力、戯曲の力とは何か、見つかるよう努めたいと思います。応募者の方たちは戯曲とは何かをテーマにしてもいいと思いますし、そんなことは関係なくご自分が書きたいものを書きたいように書いて送っていただけたらと思います。
岩渕 貞太ダンサー・振付家
プロフィール:玉川大学で演劇を専攻、平行して、日本舞踊と舞踏も学ぶ。2007年より2015年まで、故・室伏鴻の舞踏公演に出演、今日に及ぶ深い影響を受ける。2012年、横浜ダンスコレクションEX2012にて、『Hetero』(共同振付:関かおり)が若手振付家のための在日フランス大使館賞受賞。自身のメソッドとして、舞踏や武術をベースに日本人の身体と感性を生かし、生物学・脳科学等からインスパイアされた表現方法論「網状身体」を開発。
今使っている言語をあたりまえのものとして受け入れ、その単語の選択、文や会話を作るうえでの文法、句読点の位置、それらに基づく形式が規範をかたち作っていくことに無自覚でいると、その「正当な思想」が誰かを受け入れなかったり追放したりする。その政治性をふまえ、盲点、固定化したものごとの見方、習慣化された知覚を問い直す、言語芸術の挑戦、実践との出会いを期待します。この審査を引き受けることは、健常性や経済性による階層を問題視しない、シスジェンダーの男性を中心とする社会構造を踏襲する言語・メディア空間や芸術の世界での、わたしなりの闘争です。こちらの言葉で評価するということはこちらも評価されることなのだと、心してかかります。気になったら送ってみてね!
鈴木 みのり作家・ライター
プロフィール:1982年高知県生まれ。ジェンダー学、フェミニズム、クィア理論への関心から小説、映画、芸術などについて「i-D Japan」「NHKウイークリーステラ」「キネマ旬報」「群像」「現代思想」「新潮」「すばる」などに執筆。2022年、早稲田文学増刊「家族」に短編小説「ほころび」掲載。2018年、範宙遊泳『#禁じられたた遊び』に出演。近刊に「テレビは見ない」というけれど』(共著/青弓社)。
それを経験すると、もう今までの自分とは違う自分なのだと感じる瞬間があります。細胞が入れ替わっているのを感じる。いい作品に出会うと、それは事故のように、人生に衝撃を与えて、普段見ている、感じていると認識していた世界が一気にゆらぎます。それは芸術の素晴らしさの一つです。どんな筆致でも、誰かの人生を狂わすような、甘く溶かすような、事故みたいな戯曲を読んでみたいと今は思っています。
立山 ひろみ演出家、「ニグリノーダ」主宰・宮崎県立芸術劇場演劇ディレクター
プロフィール:宮崎市出身。2015年より宮崎県立芸術劇場演劇ディレクター。 パフォーマンス演劇ユニット「ニグリノーダ」主宰。大学卒業後、劇団黒テントに所属し佐藤信、山元清多らのアシスタントを経て演出家デビュー。同劇団を退団後、自身のユニットを立ち上げ。言葉に偏らず、身体表現や音楽など舞台芸術の諸要素をセリフと等価値に扱い、表現の可能性を模索している。近年の主な作品に、日生劇場ファミリーフェスティヴァル音楽劇『あらしのよるに』(2019 、2021)、宮崎県立芸術劇場プロデュース「新 かぼちゃといもがら物語」#3~#6、デフ・パペットシアター・ひとみ『河の童―かわのわっぱ―』など。
言葉は何かを解決しようと直接的に働きかけることができるのに、戯曲や物語になるとそれができない。これが戯曲や物語が持つ特徴のひとつなのかもしれません。ただ戯曲や物語が、解決するための言葉や視野を生むこともありますし、今まで見えなかったり言葉にできなかった何かを映すこともあります。そういう言葉を生む装置としての、そういう世界を顕す標としてのテキストと出会えることを願っています。
鳴海 康平「第七劇場」代表・演出家・Théâtre de Belleville芸術監督
プロフィール:1979年生まれ。早稲田大学在籍中1999年、劇団を設立。これまで国内24都市、海外4ヶ国8都市(韓国・ドイツ・フランス・台湾)で作品を上演。2004年ロシア、2008年香港にて研修。2012年から1年間、ポーラ美術振興財団在外研修員としてフランスで活動。2014年、三重県津市に拠点を移し、新劇場Théâtre de Bellevilleを開設。2016年から3年間にわたりの台湾と日台国際共同プロジェクトを実施。名古屋芸術大学芸術学部 准教授。
AAF戯曲賞のフライヤーには、大きな字で『戯曲とは何か』と書いてあります。テーマなのです、きっと。それに対して、『戯曲【賞】とは何か』が、前年度の個人的裏テーマでした。作者頭上の星たちと、作者の内部メカニズムの邂逅なんたらかんたら、答えはまだ途上です。が、その邂逅を待ちわびているのは紛れもないわたしであり、今年の個人的裏テーマは『戯曲【賞審査員】とは何か』に決めたところです。当事者研究的なスタンスになってきました。もうそろそろ卒業かな。
羊屋 白玉演出家・劇作家・俳優・「指輪ホテル」芸術監督・ソーシャルワーカー
プロフィール:劇場での公演の他、国内外の現代美術の芸術祭に招聘され、地域の文脈と自身の思想や表現との邂逅から、心象風景的な演劇作品を発表している。他、「アジア女性舞台芸術会議(亜女会)」共同代表。 「北海道のアーティストの活動環境を考える勉強会(HAUS)」メンバー。 コロナ席巻の頃より、札幌市ホームレス相談支援の現場にてソーシャルワーカーとして取り組む。 ニューズウィーク日本誌で「世界が認めた日本人女性100人」に選ばれている。