愛知県芸術劇場館長

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丹羽 康雄(にわ やすお)

1952年 東京生まれ。1976年、多摩芸術学園芸能美術科卒。同年、財団法人ニッセイ児童文化振興財団(現ニッセイ文化振興財団・日生劇場)に入社する。日生劇場技術部では日生劇場主催オペラや演劇の舞台監督など、企画制作部ではファミリーフェスティバルやオペラ公演の企画・制作実施に携わる。また、2007年から2013年12月まで財団理事を勤めた。愛知との縁も深く、愛知県文化振興事業団が愛知県芸術劇場大ホールで実施した「日生オペラ教室」愛知公演では、1994年~2001年にわたり、日生劇場技術部及び企画制作部として制作に参加している。

愛知県芸術劇場館長ミッションステートメント

愛知県芸術劇場館長ミッションステートメント(2015年7月1日)

愛知県芸術劇場の目指すもの

はじめに

私は「劇場とは楽しいところであるべきだ」と常々思っています。劇場は決して敷居の高いところではありません。多くの人々が集い、楽しさを分かち合い、喜びを伝える場として、この愛知県芸術劇場が少しでも役立ってほしいと考えています。
劇場の使命は、地域に多くの優れた舞台芸術を鑑賞する機会を提供することにあります。
愛知県芸術劇場は、自らが質の高い作品を創造し提供するだけではなく、世界・全国や地域の劇場などとも積極的に連携し、豊かな鑑賞機会を継続して提供を願っています。

秋には、本格的で多彩なジャンルの作品を楽しむことができる「愛知芸文フェス」を開催します。オペラ、音楽、ダンス、演劇、美術など、自分好みの作品を「選ぶ」ことができるよう、あらゆるジャンルの国際的にも水準の高い作品を上演、展示します。また、ホール以外にも、パブリックスペースを使った体験型インスタレーションを実施するなど、あらゆる空間を利用します。間口を広くすることで、より多くの方々に愛知芸術文化センターの魅力に触れていただく“きっかけ”をつくりたいと考えています。
新しい芸術の創造や劇場ファン層の拡大も、劇場の使命の一つです。
いわゆる“ブラック・ボックス”である小ホールを活かし、「先駆的・実験的」な作品を創造・発信していきます。
2015年度からスタートする「ミニセレ(Mini Theater Selection)」は、演劇、現代音楽、コンテンポラリーダンスなどの、地域ではこの劇場でしか見ることのできない選び抜かれた「先駆的・実験的」な作品を、年間を通して上演していきます。
多彩なラインナップの核となるのは、大ホール公演と考えています。
ホールの特色、人材、開館から 20 年来のノウハウを活かし、愛知県芸術劇場ならではのオペラや海外のダンスカンパニーの公演を、大ホールで継続的に上演していきます。全国レベルで、「オペラ・ダンスなら愛知県芸術劇場」といわれるブランドの確立を目指します。

地域の将来を担う子どもたちへの取り組み

特に地域の将来を担う子どもに対する芸術普及活動を最重要項目とし、力を入れます。
愛知県の小中学生は、一学年あたり約 7 万人います。県内の劇場等と連携し、児童、生徒を毎年劇場に招待し、「オペラ」を始めとする質の高い舞台芸術に触れる機会の拡大に努める「芸術と子ども 7 万人プロジェクト」を提唱します。
その第一歩として、2015 年度には、愛知県芸術劇場の「ファミリー・プログラム」において学校単位で子どもたちを招待する「学校公演」をスタートし、今後の継続実施を図っていきます。

ホスピタリティに溢れた劇場運営の実施

劇場運営はサービスの塊です。日々の劇場運営を、どんな方にも「また劇場を使いたい、足を運びたい」と選んでいただくプロモーション活動と位置付けます。お客様から「選ばれる」劇場となることで、水準の高い内外の舞台公演がこれまで以上に多く上演され、地域の文化振興につながる劇場運営を目指します。まずは「安心・安全」にご利用いただける劇場運営を行います。責任を持ってお客様をサポートし、自ら考えて日々改善に取り組み、迅速に対応するスタッフを配置します。2014年度には舞台技術職員やホール支配人を配置いたしました。今後も状況を踏まえながら、さらなる対応能力の向上を図っていきます。
また、継続的に防災研修や避難訓練等の実施を通じて課題を発見、解決し、防災対策の充実を図っていきます。
加えて、協力会社を含め、劇場運営に関わる全てのスタッフとの連携を密にし、事故・不測の事態の未然防止や対応マニュアルの共有を図ることで、劇場としての対応能力を向上させていきます。
また、お客様の声・ニーズを、現場スタッフの意見や利用者満足度調査の実施などを通じて、常に把握し、絶えずサービスの改善・向上に努めます。

更なる取り組みとしての劇場間の連携

公立劇場(県立劇場)としての役割や、この地域の特徴、民間事業者との役割分担などを踏まえた事業展開を実施していきます。
特に愛知県内の劇場の強いネットワークを活用し、劇場間の連携を深め、地域全体の拠点となる劇場を目指します。愛知県近隣の劇場も含め、劇場運営に必要な人材育成を足がかりに将来的には共同創作活動に取り組むなど、様々な連携の形を探り、深めていきます。