第4回道場

2009/6/1(月)~7/10(金) 作品企画案募集


2009/7/31(金) 書類選考結果の発表

<入選>

◆Craftwife【クラフトワイフ】 『Craftwife』

 

作品概要

音響合成プログラム言語SupreColliderで自作したソフトウェアを、iPhone片手にコントロールする。メディアと知覚をテーマに「作ることーcraft」の精神を尊重したパフォーマンス。

プロフィール

サウンドデザイナー・赤松武子(tn8)による、iPhone を片手に演奏するガールズ・ハイテク・テクノポップバンド。音楽、映像、デザイン、ファッション、言語といった既存の領域を超え、メディアと知覚をテーマに制作。岐阜を拠点に日本各地とベルリンでライブ活動を行っている。


◆coup d'etats【クーデターズ】 『Frictional noise』

 

作品概要

日本武尊(ヤマトタケルノミコト)からインスピレーションを得たキャラクターによる、身体感覚を重要視した、音・映像・描画が融合した即興のノイズ・アクションペインティング。

プロフィール

大阪アンダーグランドシーンにおいてatmospheric noise ambient【orhythmo】で活躍中の森昇平と、現代美術作家の小灘精一、岸本雅樹のユニット。身体感覚【触覚・聴覚・視覚】の即興ノイズ・アクションペインティングを行っている。


◆groove transformiste-INTER-DISCIPLINE;INTO-MUSIC-【グルーヴ・トランスフォルミスト-インター・ディシプリン;イントゥ・ミュージック-】 『groove transformiste-INTER-DISCIPLINE;INTO-MUSIC-』

 

作品概要

西洋の芸術音楽の書法を踏まえた作曲音楽を主軸に、プログラミングされた電子音響、音と関係/無関係の間を揺れる映像と身体パフォーマンスにより、21世紀初頭現在の超領域的なパフォーマンス作品を目指す。

プロフィール

作曲家の小森俊明と折笠敏之により今春に発足した音楽空間創成プロジェクト。超領域的に繰り広げられる「祝祭空間(エンターテイメント)」としての現代音楽を志向する。6月の初回公演で音響設計/立体音響システムを担当した田野倉宏向の積極的な参加を得て、今後可変的なメンバーを加え精力的に公演を行う予定。


◆池田拓実 『テーブルの音楽(Table Music)』

 

作品概要

テーブルを真上から監視するカメラを用い、テーブル上に物を配置する行為から加工音や合成音を発するパフォーマンス。物の位置、大きさ、色によって音色等が確定・変化する。物と関わる行為そのものもパフォーマンスとして考慮される。

プロフィール

オーディオプログラミング言語を用いた音楽制作、ライブを主として活動。近年はグラフィックスを用いた音響構成、演奏操作の可視化を模索。2004~06年パフォーマーとして「方法マシン」に参加。以後活動は多岐に亘る。


<全体講評>

 第4回と回数を重ねてきたことで道場の趣旨が理解されてきたせいか、この企画の期待に正面から応えようとする応募が増えてきた。また、大学などの枠をを超えたグループによる応募もいくつ かあり、とても頼もしく感じた。
 今回もまた、荒削りでも斬新な発想のプランやブラッシュアップ・プログラムを経ることで大きく飛躍しそうな応募を期待していると同時に、多様な表現──音、映像、身体表現──などに対する作者の問題意識がこの企画の重要な選考基準になった。つまり、様々なジャンルを単に組み合わせただけ、テクノロジーをただ使うだけで、なぜそれらを融合するのか、それによって何をしたいのか、それら作品の中核をなす問題を真剣に考え、道場での公演に当たってどのように改良して行くのかを具体的に提案したものを期待したが、そのようなものが数としては多くなかったことに少しものたりなさを感じた。
 今回はそのなかで、これまでの実績や演奏・プログラミング技術等に実力を感じさせた企画、あるいは強い表現への意思を感じさせた企画、また、音や視覚表現に独自のセンスが感じられ発展性の強く感じられた企画を入選とした。

2009/8/21(金) 17:00~ アーティストのための舞台技術セミナー(小ホール)

本公演を行う愛知県芸術劇場小ホールの舞台・音響・照明設備について専門スタッフが現場で紹介し、 舞台技術の基礎を学んでいただくセミナーです。

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2009/8/22(土) 16:30~ 第1回プレゼンテーション(カフェ・パルル)

作品案の一部のミニ・ライブ&批評・討論会

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2009/9/10(木) 18:00~ 第2回プレゼンテーション(小ホール)

公演会場となる小ホールでのテスト上演&批評・討論会
※公開プレゼンテーションは、書類選考から本公演までの間に作品内容をさらに磨き上げて行くため、入選者に作品プレゼンテーションをしてもらい、選考委員からのアドバイスやディスカッションを公開で行う場です。

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2009/10/10(土)本公演&公開審査会、表彰

優秀賞

池田拓実 「テーブルの音楽(Table Music)」


オーディエンス賞

Craftwife 「クラフトワイフのコンサート」


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第4回選考委員

足立智美(パフォーマー/作曲家)

佐近田展康(音楽家、サウンド・メディアアーティスト、名古屋学芸大学メディア造形学部准教授)

水野みか子(作曲家、名古屋市立大学大学院芸術工学研究科教授)

三輪眞弘(作曲家、IAMAS(情報科学芸術大学院大学)教授)

藤井明子(愛知芸術文化センター愛知県文化情報センター主任学芸員)


協力:IAMAS、名古屋学芸大学、名古屋市立大学芸術工学部、よろずアートセンターはち
後援:日本電子音楽協会/助成:文化庁
平成21年度文化庁芸術拠点形成事業
愛知県新進アーティスト育成支援事業