自主事業:普及啓発

AAF戯曲賞関連プログラム2024『戯曲/演出 集中キャンプ』
愛知県芸術劇場ラーニング・プログラム2024

上演を前提とした戯曲賞であるAAF戯曲賞では、2015年から「戯曲とは何か?」をテーマに掲げています。
今回の集中キャンプではナビゲーターにAAF戯曲賞受賞者である萩原雄太氏を迎え、多彩なゲスト講師とともに「戯曲とは何か?」「演出とは何か?」について向き合い、それぞれの活動の中でどのように活かせるか?に取り組む講座を行います。普段の活動から一歩踏み出してみたい方、お待ちしています!

受付終了のお知らせ(2024/2/6)
戯曲コース・演出コースともに、定員に達しましたので受付を終了いたしました。多数のお申込みありがとうございました。

 

概要

戯曲コース 

戯曲とは文学でしょうか?それとも設計図?あるいはスコア?それらのどれでもあり、どれでもない「戯曲」というメディアについて、仮に「言葉が書かれたもの」と定義してみます。わたしたちは今、どのような「言葉」を使っているのでしょうか?「言葉」は今、どのような役割を果たすのか? じっくりと言葉に向き合う4 日間を過ごしましょう。
※ 3月3日(日)のAAF戯曲賞関連シンポジウム「戯曲賞を考える」がプログラムにも参加可能です。

日 程 2024年2月29日(木)〜 3月3日(日)

2月29日(木)〜 3月2日(土)13:00〜20:00
3月3日(日)11:00〜20:00

ゲスト講師 温 又柔(作家)
荘子 it(Dos Monosトラックメイカー・ラッパー)
竹中 香子(プロデューサー・俳優・日仏通訳・演劇教育)
Sankar Venkateswaran(演出家)※オンライン・通訳あり

演出コース 

演出とは、つまり「よく読んで、リアライズすること」ではないでしょうか?この時、読む対象は戯曲 だけではなく、小説や詩などの文学作品、楽譜、絵画、身体、街など、あらゆるものが含まれます。 それをよく読む。すごく読む。深く読む。そして、別の形にリアライズする。演出という沃野から、 あなた自身の方法を掴むための道具を提供します。
※ 3月9日(土)のダンス・スコーレ特別講座「踊る文字ーアヴァンギャルドが見た文字と身体」にも参加可能です。

日 程 2024年3月7日(木)〜 10日(日)

3月7日(木)〜 8日(金)13:00〜20:00
3月9日(土)10:00〜20:00
3月10日(日)13:00〜19:00

ゲスト講師 山本 浩貴(小説家・デザイナー・批評家・編集者・いぬのせなか座主宰)
広瀬 浩二郎(国立民族学博物館 人類基礎理論研究部・教授)
志賀 理江子(写真家) 
Kate Valk(TheWoosterGroup演出家)※オンライン・通訳あり

 

 

 

ナビゲーター

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萩原雄太(演出家・第13回AAF戯曲賞受賞者)

両コースとも「上手くやるためのハウツー」を身につける場にはなりません。その代わり、各ジャンルから招いた講師の視点、各地からこの場に集った人々の視点を通じて、自分が本当に作りたいものを探す場にしていきます。

会 場 愛知芸術文化センター12階 アートスペースC、D ほか
参加料 各コース3,000円 (U35 1,500円)
募集人数 各コース5~10名程度
※応募者多数の場合、選考を行う可能性があります。
締 切 2月5日(月)
助 成 文化庁文化芸術振興費補助金 劇場・音楽堂等活性化・ネットワーク強化事業(地域の中核劇場・音楽堂等活性化)| 独立行政法人日本芸術文化振興会
主催・お問合せ

愛知県芸術劇場
TEL: 052-211-7333(10:00~18:00) FAX: 052-971-5541 Email: ws2△aaf.or.jp(「△」を「@」に置き変えてください。)

申込方法

 
申込方法

メールでお申込みください。
ws2△aaf.or.jp
(「△」を「@」に置き換えてください。)

件名:『集中キャンプ』申込み

本文:
①希望コース(戯曲コースまたは演出コース)
②お名前(ふりがな)
③連絡先(メールアドレス・電話番号)
④年齢
⑤参加動機(400~800文字)


※ 各コースへの参加は4日間連続で参加できることが条件です。
※ 定員に余裕がある場合、ゲスト講師の講義(120分のみ)の聴講も受付けます。詳細は2月中旬以降、ウェブサイトに掲載します。
※ ご記入いただいた個人情報は愛知県芸術劇場(公益財団法人愛知県文化振興事業団)にて厳重に管理し、当劇場の普及啓発事業を運営するために使用し、それ以外に使用しません。

プロフィール

 
プロフィール 戯曲コース/演出コース ナビゲーター

萩原雄太(演出家・第13回AAF戯曲賞受賞者)

演出家・かもめマシーン主宰。主な作品に『福島でゴドーを待ちながら』、日本国憲法を扱った『俺が代』、シアターコモンズʼ18に招聘された『しあわせな日々』、『電話演劇シリーズ』など。22-23年度セゾンフェローⅠ。TheatreTreffen International Forum(ベルリン)参加。23年にはAsian Cultural CouncilフェローとしてNYに滞在。

戯曲コース ゲスト講師

温 又柔(作家)講座:2月29日(木)15:00〜17:00(予定)

1980年、台湾・台北市生まれ。幼少時に来日し、東京で育つ。2009年、両親や親戚たちが話していた中国語や台湾語を織り込んだ「ニホン語」で書いた小説「好去好来歌(こうきょこうらいか)」で第33回すばる文学賞佳作を受賞。小説集に『真ん中の子どもたち』(集英社)、『空港時光』(河出書房新社)、『永遠年軽』(講談社)、『祝宴』(新潮社)。エッセイ集に『台湾生まれ日本語育ち』(白水社)、『「国語」から旅立って』(新曜社)、『私のものではない国で』(中央公論新社)。木村友祐との往復書簡『私とあなたのあいだ いま、この国で生きるということ』(明石書店)、編著に『李良枝セレクション』(白水社)などがある。13年には、port Bによる『東京ヘテロトピア』に参加し、東京で生きるアジア人の物語を執筆。音楽家・小島ケイタニーラブと結成したユニット「ponto」の一員として演奏×朗読によるパフォーマンスなども行う。

Sankar Venkateswaran(演出家)講座:3月1日(金)15:00〜17:00(予定)

インド·ケーララ州出身の演出家。カリカット大学演劇学部を卒業後、シンガポールの演劇学校にて学ぶ。2007年以降、日本の舞台俳優·美加理との協働作品『山脈の息子:エレファント·プロジェクト』(2008)、太田省吾作『水の駅』(2011)、イプセン作『私たち死んだものが目覚めたら』(2012)等を発表。13年、ノルウェー政府よりイプセン奨学金受賞。17年チューリッヒ·テアター·シュペクターケル初演『犯罪部族法』は、ミュンヘン、京都、東京のほか、ベイルート、マカンダ(南ア)、札幌、白老などでの上演を積極的に展開。16年から2期に渡り、ドイツ公共劇場ミュンヘン·フォルクス劇場のレパートリー作品の演出を手がける。18年度、セゾン·アーティスト·イン·レジデンスで東京と京都に滞在。最近の作品に、日本人演出家·和田ながらとの共同演出作品『さようなら、ご成功を祈ります(中略)演説「カーストの絶滅」への応答』(2022)、市立劇場テアターハウス·イェーナ、サヒヤンデ劇場、ドイツ文化会館による国際共同製作『IN MY TIME OF DYING』(2022)、インドとスリランカのアーティストが共同で編み出したテキストを上演する『MY NAME IS TAMIZH』(2022)などがある。演出の他、インドや欧州での舞台芸術祭のキュレーションを務めるなど活動の幅は広い。現在、先住民の多く住むケーララ州山間部アタパディに自ら建てたサヒヤンデ劇場を拠点に活動する。

竹中 香子(プロデューサー・俳優・日仏通訳・演劇教育)講座:3月2日(土)15:00〜17:00(予定)

2011年に渡仏し、日本人としてはじめてフランスの国立高等演劇学校の俳優セクションに合格し、16年、フランス俳優国家資格を取得。パリを拠点に、フランス国公立劇場を中心に多数の舞台に出演。17年より、日本での活動も再開。フランスの演劇教育や俳優のハラスメント問題に関するレクチャーやワークショップを行う。20年、カナダ人アーティストMarie Brassardの作品に協働アーティストとして参加。21年、フランス演劇教育者国家資格を取得。主な最近の出演作に、市原佐都子作・演出『妖精の問題』(東京・京都・NY)『Madama Butterfly』(スイス・ドイツ)『Madame Chrysanthemum』(ベルギー)、太田信吾作・演出『最後の芸者たち』。太田信吾との共同企画、映画『現代版 城崎にて』では、プロデュース、脚本、主演を担当し、ゆうばりファンタスティック映画祭2022にて最優秀作品賞受賞。21年より、太田信吾映像作品のすべてのプロデュースを担当。現在、太田信吾最新作『沼影市民プール』で初の長編プロデュースに挑む。第一回沖縄環太平洋映画祭インダストリー部門にて、最優秀企画賞を受賞。23年より、Hydroblast https://hydroblast.asia/ プロデューサー。個人HP:https://mill-co-run.jp

荘子 it(Dos Monosトラックメイカー・ラッパー)講座:3月3日(日)11:00〜13:00(予定)

1993年生まれ。2019年に1st Album『Dos City』でデビューしたヒップホップクルーDos Monosを率い、全曲のトラックとラップを担当。20年に『Dos Siki』、21年に『Dos Siki 2nd season』、『Larderello』などの作品をリリース。英ロンドンのバンドblack midi、米アリゾナのInjury Reserveや、台湾のIT大臣オードリー・タン、小説家の筒井康隆らとの越境的な共作曲も多数。24年のDos Monos第二期は「ヒップ・ホッブスの闘争状態からジョン・ロックの社会契約へ」というテーマでバンド形態の活動をすることを宣言している。

演出コース ゲスト講師

広瀬 浩二郎(国立民族学博物館 人類基礎理論研究部・教授)講座:3月7日(木)15:00〜17:00(予定)

国立民族学博物館 人類基礎理論研究部 教授。総合研究大学院大学 人類文化研究コース 教授。自称「座頭市流フィールドワーカー」、または「琵琶を持たない琵 > 琶法師」。1967年、東京都生まれ。13歳の時に失明。筑波大学附属盲学校から京都大学に進学 。2000年、同大学院にて文学博士号取得。専門は日本宗教史、触文化論。「ユニバ ーサル・ミュージアム」(誰もが楽しめる博物館)の実践的研究に取り組み、“触”をテーマとする各種イベントを全国で企画・実施している。21年9月~11月、 国立民族学博物館において特別展「ユニバーサル・ミュージアム――さわる!“触”の大博覧会」を担当した。最新刊の岩波ジュニア新書『「よく見る人」と「よく聴く人」――共生のためのコミュニケーション手法』(相良啓子との共著)など、 著書多数。令和5年度文化庁長官表彰を受ける。

志賀 理江子(写真家)講座:3月8日(金)15:00〜17:00(予定)

2004年ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン卒業、 2014年「第24回 タカシマヤ美術賞」(公益信託タカシマヤ文化基金)、2009年「ICPインフィニティアワード」新人賞、2007年「第33回 木村伊兵衛写真賞」受賞。 近年の主な展覧会 2022年「SHÉHÉRAZADE LA NUIT 」(パレ・ド・トーキョー、パリ)、「JAPAN. BODY_PERFORM_LIVE: Resistance and Resilience in Japanese Contemporary Art」(Padiglione d’Arte Contemporanea、ミラノ)、「I have not loved (enough or worked)」(西オーストラリア州立美術館、パース、オーストラリア)、「第17回イスタンブール・ビエンナーレ」、京都国際舞台芸術祭 「メルツバウ、バラージ・パンディ、リシャール・ピナス with 志賀理江子『Bipolar』」(京都芸術劇場 春秋座) 2021年「コレクション展2 BLUE」(金沢21世紀美術館)、「温情の地:震災から10年の東北」(Composite、メルボルン)、「Reborn-Art Festival 2021-22」(牡鹿半島(小積)、宮城)、「Off the Wall」(サンフランシスコ近代美術館)、「志賀理江子 ヒューマン・スプリング」(東京都写真美術館) 2018年「ビルディング・ロマンス─現代譚(ばなし)を紡ぐ」(豊田市美術館、愛知)、個展「志賀理江子 ブラインドデート」(丸亀市猪熊弥一郎現代美術館、香川) 2015年「ニューフォトグラフィー2015」(ニューヨーク近代美術館) 2013年個展「カナリア」(Foam写真美術館、アムステルダム) 2012年個展「螺旋海岸」(せんだいメディアテーク6階 ギャラリー4200) 2010年「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?―明日に挑む日本のアート―」(森美術館、東京)、「あいちトリエンナーレ2010:都市の祝祭」(愛知芸術文化センター)、他。

Kate Valk(TheWoosterGroup演出家)講座:3月9日(土)10:00〜12:00(予定)

The Wooster Group とは エリザベス・ルコンプトとスポルディング・グレイによって1975年に創設されて以来、ルコンプトの演出で30作を超える演劇、ダンス、映画、ビデオ作品を発表。代表作に『Rumstick Road』(1977)『L.S.D. (...Just the High Points...)』(1984)『Frank Dell’s The Temptation of St. Antony』(1988)『Brace Up!』(1991)『The Emperor Jones』(1993)『House/Lights』(1999)『To You, The Birdie!』(フェードル)(2002)『Hamlet』(2007)『There is Still Time..Brother』(2007)『La Didone』(2009)『Vieux Carré』(2011)『Cry, Trojans!』(トロイラスとクレシダ)(2014)THE MOTHER (2021)など。 ロウアー・マンハッタンのウースター・ストリート33番地にあるパフォーミング・ガレージを拠点に、南北アメリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアをツアー。日本では『初期シェーカー聖歌:レコード・アルバムの上演』(2015年),『タウンホール事件』クリス・ヘジダスとD・A・ペネベイカーによる映画『タウン・ブラッディ・ホール』に基づく(2018年)が上演され話題となった。

山本 浩貴(小説家・デザイナー・批評家・編集者・いぬのせなか座主宰)講座:3月10日(日)13:00〜15:00(予定)

1992年生。制作集団・出版版元「いぬのせなか座」(https://inunosenakaza.com/)主宰/小説家/デザイナー/批評家/編集者…。小説や詩や上演作品の制作、書物・印刷物のデザインや企画・編集、芸術全般の批評などを通じて、生と表現のあいだの個人的な結びつき=〈アトリエ〉、あるいは〈私の死後〉に向けた教育の可能性について共同かつ日常的に考えるための方法や必然性を検討・実践している。主な小説に「無断と土」(『ベストSF2022』)。主な批評に「死の投影者による国家と死」(『ユリイカ』2022年9月号)。主なデザインに「クイック・ジャパン」(159-167号でアートディレクター)、「現代詩アンソロジー「認識の積み木」」(『美術手帖』2018年3月号、企画も兼任)。主な企画・編集に『早稲田文学』2021年秋号(特集=ホラーのリアリティ)。2024年には批評の仕事をまとめた単著を複数刊行予定。

関連イベント

AAF戯曲賞関連シンポジウム “戯曲賞”を考える

愛知県芸術劇場が主催するAAF戯曲賞は上演を前提とした戯曲賞です。日本国内を見渡すと‘出版社の戯曲賞’ ‘地域の戯曲賞’ など様々な戯曲賞があります。コロナ禍を経て演劇界が揺れる今、戯曲賞には何が求められているのか…。普段表に出ない戯曲賞運営者たちが本音を語ります。

日 程 2024年3月3日(日)14:00-17:00
会 場 愛知芸術文化センター12階 アートスペースA
参加料 無料(予約不要)
ナビゲーター 山本 麦子(愛知県芸術劇場プロデューサー AAF戯曲賞担当)
ゲスト講師 和久田 賴男(白水社編集部 岸田國士戯曲賞担当)
市川 浩康(公益財団法人北海道文化財団 北海道戯曲賞担当)
山納 洋(大阪ガスネットワーク(株)事業基盤部 OMS戯曲賞担当)

ダンス・スコーレ特別講座シンポジウム「踊る文字 ーアヴァンギャルドが見た文字と身体ー」

19 世紀末から20 世紀初頭に新しい人間像、身体像を掲げて興隆したモダンダンス。その新しい身体のイメージは、モダニズムやアヴァンギャルドの文学者に大きなインパクトを与えました。ドイツ・フランス・チェコ・日本の前衛について、最新の研究発表を紹介します。
※詳細はこちらのページをご覧ください。

日 程 2024年3月9日(土)13:00~17:00
会 場 愛知芸術文化センター12階 アートスペースA
参加料 無料(予約不要)
コメンテーター
発表者

司会・コメンテーター:西岡あかね(東京外国語大学 准教授)

山口庸子(名古屋大学 准教授)
譲原晶子(千葉商科大学 教授)
熊谷謙介(神奈川大学 教授)
大平陽一(天理大学 教授)
塚原史(早稲田大学 名誉教授)

コメンテーター:唐津絵理(愛知県芸術劇場エグゼクティブプロデューサー)