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第19回 AAF戯曲賞

大賞・特別賞決定のお知らせ(2020/1/5)
公開最終審査会にて、大賞・特別賞が決定いたしましたのでお知らせします。
 大賞 : ねー (小野 晃太朗)
 特別賞 : うまく落ちる練習 (三野 新)

 

一次・二次審査会レポート公開のお知らせ(2019/12/27)
第19回AAF戯曲賞「第一次・二次審査会レポート」はこちらからご覧いただけます。(PDF/636KB)

 

二次審査結果のお知らせ(2019/11/15)
11月に行われたニ次審査の結果、4作品が通過いたしましたのでお知らせします。

 

一次審査結果のお知らせ(2019/10/2)
9月に行われた一次審査の結果、18作品(応募総数:136作品)が通過いたしましたのでお知らせします。

概要

募 集 2019年6月1日(土)~ 7月31日(水) 募集要項はこちら《募集は締め切りました》
一次審査

9月に行われた一次審査の結果、18作品(応募総数:136作品)が通過いたしましたのでお知らせします。

◆一次審査通過作品(50音順・敬称略)

  • 異聞・シーシュポスの神話(平賀美咲)
  • 入墨淘汰(野滝希)
  • うまく落ちる練習(三野新)
  • 液晶線(川津望+月読彦)
  • 遠心(大竹竜平)
  • 「おぼれる夢のウミガメ ……あるいは、おぼれる劇作家のウミガメの夢……」(広島友好)
  • オリンピック・クインテット(阿賀圭祐)
  • かる~いふとん(七年佳音)
  • 幾何学模様に、ガールズエンド(かやもりりょう)
  • Qu'est-ce que c'est que moi?(岡本昌也)
  • 象徴の詩人(神田真直)
  • すべては原子で満満ちている(荒木知佳、小野彩加、古賀友樹、近藤千紘、高嶋柚衣、瀧腰教寛、中澤陽、西井裕美)
  • 壮年、私事を語りて之を遺す(楠毅一朗)
  • 停留所(塩田将也)
  • ねー(小野晃太朗)
  • のんちゃん、旅に出る(水谷真利子)
  • Vanilla(こさべあきひろ)
  • 「ヤクタタズ!」Ⅱ -序章-(フルカワトシマサ’S
二次審査

11月に行われたニ次審査の結果、4作品が通過いたしましたのでお知らせします。

ニ次審査通過作品(50音順・敬称略)

第一次・二次審査会レポート(PDF/636KB)

最終審査

2020年1月5日(日)の公開最終審査会にて、大賞・特別賞が決定いたしましたのでお知らせします。

 

※「公開最終審査会」の詳細は、こちらのページをご覧ください。

受賞作品について

大賞受賞作品は、戯曲賞受賞記念冊子として印刷・配布され、戯曲賞受賞記念公演として上演されます。

・上演時期は2021 年度以降を、上演場所は愛知県芸術劇場小ホールを予定しています。
・上演は愛知県芸術劇場プロデュース公演とし、演出家・出演者その他公演内容は審査員・作者と協議の上、当劇場が決定します。
・上演に際して、作者同意の上、作品を改変・翻案する場合があります。
・記念公演終了後その記録映像を作成し、愛知芸術文化センター内アートライブラリー、マルチビジョン、ウェブサイト等で放映する場合があります。

 

※これまでの受賞作品・受賞記念公演の一覧は、こちらのページをご覧ください。

※これまでの受賞作品・受賞記念公演の映像は愛知芸術文化センターアートライブラリー(同センター1階)でご覧いただけます。

審査員

白神ももこ(演出家・振付家・ダンサー、モモンガ・コンプレックス主宰)
鳴海康平 (演出家・「第七劇場」代表)
三浦基(演出家・「地点」代表)
やなぎみわ ( 舞台演出家・美術作家)

 

※各審査員のプロフィール・コメントは、「プロフィール」ページをご覧ください。

主 催 愛知県芸術劇場
助 成 文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)| 独立行政法人日本芸術文化振興会

プロフィール

白神ももこ(演出家・振付家・ダンサー、モモンガ・コンプレックス主宰)

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©北川姉妹

東京都出身。自ら作・演出するモモンガ・コンプレックスでは、ダンス・パフォーマンス的グループと名づけ、ダンス的な要素を用いながら世界の端っこに焦点をあてる。モモンガ・コンプレックス以外では、F/T14『春の祭典』(美術:毛利悠子、音楽:宮内康乃)、木ノ下歌舞伎『隅田川』(共同演出:木ノ下裕一、杉原邦生)など。2017年-2018年セゾン文化財団ジュニアフェロー。2019年4月より富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ芸術監督。

<コメント>
普段、ダンス・パフォーマンス的、と銘打ってひどく曖昧なことをしている私は、人間観察が好きです。なので、たとえ拙なかったとしても技術がどうとかよりも、人がどんな視点でどんな偏り方で「人」や「世界」を観察しているのか、がとても気になります。そして、その世界に人が入り込む余地のある戯曲に出会えることを期待しています。

鳴海康平 (演出家・「第七劇場」代表)

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©松原豊

1979年生まれ。早稲田大学在籍中の99 年、劇団を設立。これまで国内20 都市、海外4ヶ国8都市(韓国・ドイツ・フランス・台湾)で作品を上演。2004 年ロシア、08年香港にて研修。12年から1年間、ポーラ美術振興財団在外研修員としてフランスで活動。14年、三重県津市に拠点を移し、新劇場 Théâtre de Belleville を開設。16年~18年の3年間にわたりの台湾と 日台国際共同プロジェクトを実施。

<コメント>
たとえばギリシア悲劇以降、世界中で書かれたドラマの数はいくつあるのでしょうか。もし数えられるのであれば、その総数の9割以上が近代以降であろうと思いますし、その面白さは多岐に渡るはずです。ただ、何年も何十年も消費に耐え、摩耗することなく読まれ、上演される言葉は限られます。そういう戯曲、そういう言葉に触れたいと願っています。

三浦基(演出家・「地点」代表)

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©Hisaki Matsumoto

1973年生まれ。99年より2年間、文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリに滞在する。2001年帰国、「地点」の活動を本格化。05年、京都へ拠点を移す。著書に『おもしろければOKか? 現代演劇考』(五柳書院)、『やっぱり悲劇だった「わからない」演劇へのオマージュ』(岩波書店)。10年度京都府文化賞奨励賞受賞。11年度京都市芸術新人賞受賞。13年、本拠地京都にアトリエ「アンダースロー」をオープン。17年、読売演劇大賞選考委員特別賞受賞。

<コメント>
台詞、台詞、台詞だらけの本が読みたいです。おしゃべりでもなく、モノローグでもなく、物語の説明でもない、そういう台詞に遭遇したいと願っています。それはもしかしたら、宇宙語を解読しなくてはならないことになるかもしれないので、こちらも油断せずに読みたいと思います。今、わたしたちには、対話の努力が必要だと思います。演劇はその種の努力を惜しまないので、そのきっかけになる未来の言葉を見つけさせてください。

やなぎみわ ( 舞台演出家・美術作家)

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京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。学生時代は工芸を専攻。国内外で多くの展覧会を開催。2009年第53回「ヴェネツィア・ビエンナーレ」美術展日本館代表作家。11年から本格的に演劇活動を始め、美術館や劇場で公演した後、15年『ゼロ・アワー東京ローズ最後のテープ』で北米ツアー。16年夏より台湾製の移動舞台トレーラーによる野外演劇『日輪の翼』(中上健次原作)を、熊野をはじめ各地で旅巡業している。2019年10年ぶりの美術館個展が全国巡回中。

<コメント>
美術館と野外を行き来しつつ、物語と言葉が、積み重なって山盛りになったり、風のごとく吹き去ったりを、繰り返しているような気がします。 壮大に絡まった糸にも、散乱した糸くずにも、綿密な織物にも、独自の美の生成があればそれで良しです。

 

羊屋白玉 (演出家・劇作家・俳優、「指輪ホテル」芸術監督/第15回~18回AAF戯曲賞審査員)

応募戯曲ぜんぶ読むクレージーな戯曲賞の審査に数年関われて、大変だったけど幸福でした。とはいえ、そろそろお休みしたかったのでわたしは今年お休みします。昨年度の大賞と特別賞は女性作家への授賞でした。数日経って、あれ、これってジェンダーバランスとか?って不穏な気分にもなり、でも特に何事もなく、どうしてわたしがこんなにソワソワしなきゃいけないんだって感じもしつつでした。が、いやしかし、時の事象に敏感に鈍感になりながら、「戯曲とは?」を、審査の周縁で考えたいなと思っています。

篠田千明 (演出家・イベンター/第15回~18回AAF戯曲賞審査員)

圧倒的なのが残る、それはわかってる、でも私が好きなのは"いいかんじ"のもので、その言葉が上演に関わってるから、テキストで語るならそれは圧倒的じゃなきゃいけなくて、最終審査会では味方するには弱くなる。
だけど。
審査員はみんな同時代を生きている。テキストで穴があっても、(ゆっとくけどライバルは死んだ全ての作家だよ、歴代作家とくらべながら審査されてるよ、チェーホフ、井上ひさし、サラ・ケイン、名前をあげなくてもあらゆる過去の作家がライバルだよ)、やっぱり、今何したらいいか考えてる。射程はそれぞれによる。
(今年は審査は休みだけど)最終にあがって公開されるものは全部読む、無責任に、圧倒的に"いいかんじ"のがあったら、今年参加できなかったことを虫歯を増やして後悔する。

~ 主催者より ~

"戯曲とは、何か?"というテーマを掲げて5年目になりました。このテーマは、「今日私たちが過去の遠い地の戯曲を上演するように今生み出されている戯曲を何十年後・何百年後に届けるために何ができるか」という挑戦です。そのため、上演に関わる代表として演出で活躍されている方に審査を依頼し、全て読んで議論し、選考しています。
毎回応募される作品の豊かさや選考過程での議論の深さに、戯曲の言葉が人を動かす力を持っていることを実感します。劇場の戯曲賞として、様々な人や言葉が出会い新たな可能性を生み出す場でありたい、より多くの声を、言葉を受け止めたい、という考えのもと、審査・上演を通じて様々な人にかかわっていただきながら考え続けています。
今年も、いつかまだ見ぬ誰かに「上演したい」と思わせる戯曲を待っています。