自主事業:普及啓発
第22回 AAF戯曲賞受賞記念公演『 とりで 』出演者募集
第22回AAF戯曲賞大賞受賞作品『とりで』(作:村社祐太朗)を、同戯曲賞公演としては初めて、2人の演出家がそれぞれ演出する形で上演します。2025年3月のワークインプログレス、同年12月の本公演にむけて出演者のフルオーディションを実施します。皆さまからのたくさんのご応募お待ちしております。
『とりで』作:村社祐太朗、演出:澄井葵、羽鳥嘉郎
⚫︎ワークインプログレス試演会
2025年3月15日(土)
愛知県芸術劇場 大リハーサル室
⚫︎本公演(3回公演)
2025年12月19日(金)~21日(日)
愛知県芸術劇場 小ホール
応募受付終了のお知らせ(2024/12/8):
応募受付を終了いたしました。お申込みありがとうございました。
概要
オーディションについて
実施日 |
2024年 12月14日(土)・12月15日(日) |
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会場 |
愛知芸術文化センター内 |
参加料 | 無料 |
注意事項 |
・上記実施日のうちどちらか1日、2時間程度のオーディションにご参加いただきます。(応募時に参加可能な時間帯をお選びください) |
応募について
条件 |
性別、職業、国籍、演技経験不問。 ・応募時点で18 歳以上。 |
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稽古日程 |
※稽古日程は今後変更となる場合があります。 〈S日程〉 澄井葵 演出作品 2025年 1月25日 〈H日程〉 羽鳥嘉郎 演出作品 ※H日程はいずれも午後4時間程度を想定 2025年 3月4日~16日(最大10日間) |
出演者人数 |
8名程度 |
出演料 |
200,000円程度(税込) |
助 成 | 文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業(地域の中核劇場・音楽堂等活性化事業))独立行政法人日本芸術文化振興会 |
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主催・お問合せ |
愛知県芸術劇場 |
申込方法
申込方法 |
【応募受付開始日時】11月1日(金)正午(12:00) ※ 応募受付を終了いたしました。 下記の応募フォームから必要事項とアンケート、作文を記入していただき、ご応募ください。ご応募いただいた方に数日中に順次返信メールをお送りします。返信をもって受付とさせていただきます。 「愛知県芸術劇場 第22回AAF戯曲賞受賞記念公演『とりで』出演者オーディション」応募フォーム ①必要事項:お名前、年齢、電話番号、住所、メールアドレス、愛知県芸術劇場までの交通費、出演歴・活動歴等 ※ お預かりした個人情報は、愛知県芸術劇場[(公財)愛知県文化振興事業団]にて厳重に管理し、当劇場の自主事業を運営するために使用し、それ以外に使用しません。 |
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申込締切 |
12月7日(土)正午(12時)まで |
プロフィール
左から村社祐太朗氏、澄井葵氏、羽鳥嘉郎氏
作:村社祐太朗/Yutaro Murakoso
新聞家主宰。演劇作家。1991年東京生まれ。訥弁の語りを中心に据え、書くことや憶え繰り返すことを疎外せずに実現する上演に取り組んでいる。近年は観客の座席の設計・制作も手掛けている。2018年利賀演劇人コンクールにて奨励賞を受賞。2019-20年度公益財団法人セゾン文化財団セゾンフェローI。2020-22年度THEATRE E9 KYOTOアソシエイトアーティスト。戯曲『とりで』(2022)が第22回AAF戯曲賞大賞。24年2月京都芸術センターにて茶会の形式を借りた新作『生鶴』を発表。
コメント
『とりで』で描きたかったのは、「陸の孤島」と呼ばれる都内各所に浮かぶ住宅 地の空気です。沿線と比べ地価が上がらず、のらりくらり守ることができた家には、少し前までそこに住んでいた子どもや孫が頻繁に顔を出します。しかし着実に同居者が減り、空き部屋の増えたその家をぼーっと眺める時間が増えると、そこに 住まう60代前半から70代前半のまだ介護の必要のない健康な大人たちには、独 特な孤独が押し寄せます。それは喧騒の只中で、突然音だけが聞こえなくなったような、見えない壁に囲われてしまったような孤独ではないかと想像します。砦(とりで)は小さな城のことですが、それはしばしば敵の侵攻の盾となります。先に書いた家もまた、例えばミニスーパーが一つ町に建つことを拒んでいるようにも 見えます。
演出:澄井葵/Aoi Sumii
岐阜県出身。演出家。明治大学文学部演劇学専攻卒業。自身のユニット「,5(てんご)」を東京で旗揚げ。2011年から地元に戻り、名古屋を中心とした活動を始める。人の持つ感覚や普通さに働きかけ、観客俳優問わず感覚を足したり引いたりして、よく台無しにする。最近は,5(てんご)公演『黒門児童遊園』(作:佐々木治己)、『ジとジ』(作:向坂達矢「なにものにも」より)を演出。
コメント
人ん家(ひとんち)というものが昔から不思議だった。うちのご飯の味と違うとか、家の匂いが違うとか異世界のようだった。仲の良い友達から、うちにない生活の立ち振る舞いが出ると戸惑った。
自分のうちは当たり前しかない。人ん家で私は身動きが取れないし、取らない方が良いと知っている。この前実家に帰ったら食洗機が取り付けられてて人ん家みたいだった。
『とりで』の身動きできない当たり前を、私と一緒に考えてくれる人がいるならとても嬉しいです。
演出:羽鳥嘉郎/Yoshiro Hatori
1989年ブリュッセル生まれ。演出家、「けのび」代表、サハ。 ワークショップ「自治」シリーズや、石をおかずにご飯を食べる「おかず石」などを各地で展開。京都国際舞台芸術祭 KYOTO EXPERIMENT フリンジ企画「使えるプログラム」ディレクター(2013‐14年度)、TPAM‒国際舞台芸術ミーティング in 横浜 アシスタント・ディレクター(2014‐17年度)。編著に『集まると使える̶80年代 運動の中の演劇と演劇の中の運動』(ころから、2018年)、エッセイに「大江健三郎と戯曲の体裁」(『ユリイカ』2023年7月臨時増刊号)などがある。女子美術大学非常勤講師、立教大学兼任講師。
コメント
知らないことだらけでいる俳優を観に、われわれはいくつもの上演に立ち会ってきたのではなかったか、と去年ある文章に書き入れました。
『とりで』という戯曲にそれをあらためて考えさせられています(ぜひ戯曲を読んでみてください!)。
演劇をするのがはじめての方でも、思うように言えないことがあっても、まったく構いません。
演劇経験者の方ならば、自分がやってきたことをもう一度見つめなおす機会として、使ってもらえると思います。