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「<スペシャル・トーク>ホフェッシュ・シェクター×上田竜也 7年ぶり の再会で蘇る「あの舞台」の記憶、そして再来日への期待 Part 1」

2026.09.04

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振付家・音楽家として世界的に活動するホフェッシュ・シェクターと、ホフェッシュ・シェクター・カンパニー『Theatre of Dreams』の公演アンバサダーを務める上田竜也。
今年10月の来日に先駆け、二人がカンパニーの魅力や作品の見どころについて語りました。
二人は、2019年に上演されたPARCO presents『HOFESH SHECHTER'Sポリティカル・マザー ザ・コレオグラファーズ・カット』で協働した間柄。『ポリティカル・マザー』での協働を振り返るとともに、『Theatre of Dreams』の魅力や日本公演への期待について語り合いました。7年ぶりにオンラインでの再会を果たした二人の対話から浮かび上がる、それぞれの舞台芸術観や表現への思い。貴重なスペシャル・トークを3週にわたりお届けします。

強い信頼関係が生まれた『ポリティカル・マザー』での協働

――2019年に日本で上演された『ポリティカル・マザー ザ・コレオグラファーズ・カット』(以下『ポリティカル・マザー」)では、ホフェッシュさんのラブコールで上田竜也さんのご出演が実現したそうですね。上田さんのどんな姿がホフェッシュさんの記憶に残っていますか?

ホフェッシュ・シェクター 竜也さんにオファーしたのは、全方位的に才能があるパフォーマーだと感じたからです。『ポリティカル・マザー』で竜也さんが演じた役柄はステージ上でカリスマ性を発揮することが1つのチャレンジでしたが、竜也さんはそれを見事にこなしてくださいました。非常にエネルギッシュでパワフルで、生命力のようなものを表現するのが上手な方だと感じました。

――上田さんは『ポリティカル・マザー』に対して、どのような印象が残っていますか?

上田竜也 海外のカンパニーとご一緒するのは初めてだったので、バンドの皆さんが日本に集まってきて、リハーサルが始まったらどうなるんだろうと、最初はすごく緊張していました。でもホフェッシュさんがいろいろとアドバイスしてくださり、空気をなごませてくれたので、リラックスできましたね。
ステージ上ではすっかり緊張を忘れて暴れ回ったんですが(笑)、特に覚えていることが2つあって。1つはスタンドマイクを振り回していたらステージのどこかに突き刺さってしまい、身体の大きなミュージシャンの方が俺にビビっていたこと(笑)。もう1つは音響か何かのトラブルがあった回があり、そのときは地声で歌った記憶があります。

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同作品は2010年に彩の国さいたま芸術劇場でも上演された、ホフェッシュ・シェクター日本デビュー作。
『ポリティカル・マザー』(2010年・彩の国さいたま芸術劇場)Photo.池上直哉

――それは強烈な体験でしたね。上田さんはこれまでさまざまな演出家とお仕事されていますが、演出家・振付家・音楽家としてのホフェッシュさんにどんな魅力を感じましたか?

上田 まずとにかく優しいんです。でもしっかり言うべきところは言ってくれて、俺が困っていたら「大丈夫、僕は信じているからできるよ!」と言葉を投げかけてくれる。日本ではあまりストレートに「信じてるよ」と伝えてくれる人はいないので、ホフェッシュさんのそういったところが好きだなと思いました。またホフェッシュさんが作る音楽はとても個性的で、何度も聴きたくなるような音楽だなと感じました。

――ホフェッシュさんの作品では観客との共鳴が重要だと感じます。

ホフェッシュ (頷きながら)私は作品を通して、魂のレベルで人といかにつながれるかということを常に目指しています。ダンスであれ音楽であれ形はなんでも良くて、ただ作品をご覧になった方が自分の人生を振り返るきっかけになったり、その人の人生経験につながるものがあればいいなと思っています。

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『ポリティカル・マザー』(2010年・彩の国さいたま芸術劇場)Photo.池上直哉

――そのうえで、日本の観客に対してホフェッシュさんはどのような印象をお持ちですか?

ホフェッシュ 日本の観客の皆さんはとても情熱に溢れていて、作品をしっかりとフルに感じてくださっている印象があります。でもそれが必ずしもあからさまに表れるわけではなくて──それは文化的な違いなのかなと思いますが──「今日はお客さん、全然反応しないな」と思っていても、後から感想をいただくと、実は作品をすごく楽しんで、ハマって観てくれていたことがわかる、ということもあります。ただ、竜也さんが出演された『ポリティカル・マザー』に関しては、皆さん非常に盛り上がってくださいました(笑)。

――確かに『ポリティカル・マザー』はライブのような盛り上がりでした。ステージ上で上田さんは、ライブに近い感覚だったのか、舞台に近い感覚だったのか、どんな体感だったのでしょうか?

上田 面白いことに、どちらでもある感じだったんですよね。『ポリティカル・マザー』で演じた役柄としてライブをしている感覚もあれば、「こういうことを伝えたい」と意図して動いている部分もあって、一概にライブや舞台、どちらかの感覚とは言えず、いろいろなものが複合していた感覚があります。

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『ポリティカル・マザー』(2010年・彩の国さいたま芸術劇場)Photo.池上直哉

――それは面白いですね。また上田さんは「ホフェッシュさんの音作りが好き」とおっしゃっていましたが、どういった部分に惹かれるのでしょうか?

上田 感覚的なことなので言葉にするのは難しいのですが、『ポリティカル・マザー』の公演が終わったあともしばらくずっと、自分が歌っていた曲を聴いていたんです。ダークなところもありつつ中毒性がある感覚がとても好きで、それこそ「次のライブで歌いたいな」と思うくらい、とにかくハマっていた時期がありました。

取材・文:熊井玲

ヘアメイク(上田竜也):豊福浩一
スタイリング(上田竜也):野友健二 (UM)

(Part 2 は9月10日配信予定)


ホフェッシュ・シェクター・カンパニー
『Theatre of Dreams』
2026年10月16日(金)13:30開演
2026年10月17日(土)15:00開演
愛知県芸術劇場 大ホール

公演情報  https://www-stage.aac.pref.aichi.jp/event/detail/20261016hofesh.html

<埼玉公演>
2026年10月23日(金)19:30開演
2026年10月24日(土)14:00開演
2026年10月25日(日)14:00開演
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

公演情報  https://www.saf.or.jp/stages/detail/107729/